毎週火曜日1958分~2022

TOKYO MXにて放送中

花押一覧

花押作家プロフィール

市川 望いちかわ のぞみ
1987年埼玉県に生まれる。
国立台湾芸術大学美術学院書画芸術学系博士班卒業。芸術学博士。
FAN美術館理事。
専攻は中国書画理論、絵画、篆刻。

第 12、13 回放送

魔 法

[ ゲスト ]

ピクシーダストテクノロジーズ株式会社 代表
筑波大学准教授・学長補佐

  落合 陽一(おちあい よういち)

今回の「花押」

© Calligrapher Nozomi Ichikawa

魔 法

落合さんには「魔法」という言葉が似合います。
彼はこの「魔法」という言葉に「常人には不可能な手法や結果を実現する力のこと」と定義します。

「魔法」という言葉をファンタジーの世界に閉じ込めず、テクノロジーの力で、よりよい社会をもたらす新たな現実、人と機械、物質と実質が融合する新たな自然、デジタルネイチャーとして実現することを展望しています。

それは同時に既存の枠組み、例えば産業、経済、政治、社会、教育、仕事、そして私達自身に対する大いなる飛躍、バージョンアップへの警鐘でもあります。

「ポジションを取れ。批評家になるな。フェアに向き合え。手を動かせ。金を稼げ。画一的な基準を持つな。複雑なものや時間をかけないと成し得ないことに自分なりの価値を見出して愛でろ。あらゆることにトキメキながら、あらゆるものに絶望して期待せずに生きろ。明日と明後日で考える基準を変え続けろ」

落合さんがTwitterでつぶやいた言葉です。

これからの落合さんの「魔法」に期待が膨らみます。落合さんには、もちろん「魔法」という言葉を花押にしてお送りしたいと思います。

第 11 回放送

不 屈

[ ゲスト ]

アパグループ代表 C.E.O

  元谷 外志雄(もとや としお)

今回の「花押」

© Calligrapher Nozomi Ichikawa

不 屈

逆境こそ光輝ある機会なり

元谷代表は、その多忙なスケジュールの合間を縫って2003年から毎月、今月の言葉を自らに、そして社員に対して綴っておられます。

発想は移動距離に比例する 2003年9月  
イラク戦争勃発日経平均バブル崩壊後最安値7,603円
事業とは次々と押し寄せる困難を解決して行く事である 2009年2月
世界金融危機 最安値7,021円
情報解析能力を培い 世界を俯瞰して勝てる所で勝て 
2015年12月

危機を好機に変えるため、時代を冷静かつ鳥瞰で捉え、果敢に攻める思考と行動はビジネスパーソンのみならず、全ての人に大きな刺激と示唆を与えます。

元谷さんには「不屈」という言葉を花押にしてお送りしたいと思います。

第 10 回放送

融 合

[ ゲスト ]

データセクション株式会社
代表取締役社長 兼 CEO

  林 健人(はやし けんと)

今回の「花押」

© Calligrapher Nozomi Ichikawa

融 合

この社会変化に対して私達は受動的であるのか、あるいは社会変化それ自体を生み出すイノベーターとなりえているのか。

その鍵は、技術と実社会のあり方に保守的、あるいは急進的態度で向き合うのではなく「どう融合させていくかが重要である」と、林さんは語ります。

「人々の暮らしを世界中でバージョンアップし続ける」というデータセクションのビジョンに期待が膨らみます。
林さんには「融合」という言葉を花押にしてお送りしたいと思います。

第 9 回放送

感 動

[ ゲスト ]

株式会社エアークローゼット
代表取締役社長 兼 CEO

  天沼 聰(あまぬま さとし)

今回の「花押」

© Calligrapher Nozomi Ichikawa

「感 動」

化粧品会社レブロンの創業者チャールズ・レブソンは「工場では化粧品を作るが、化粧品店では希望を売っている」と語ったと言われます。

「確かに我が社は工場で化粧品を作っている。しかし客はガラスの容器に入った液体や粉が欲しいのではない。客が求めているのは美であり健康である。さらには美しい人生への夢であり、恋人の愛からもしれない。だから我が社の商品は希望と定義する」と。

エアークローゼットの天沼さんは、我が社のお客様は、服を求めているのではない。お客様が求めているのは、より私らしくあること、モノではなく大切な体験、限られた時間価値の最大化である。だから我が社の商品は、満足を超えた「感動」とすると、おっしゃったように感じました。

第 7、8 回放送

守破離

[ ゲスト ]

日本マイクロソフト株式会社
代表取締役 社長

  平野 拓也(ひらの たくや)

今回の「花押」

© Calligrapher Nozomi Ichikawa

「守破離」

Success is a lousy teacher. It seduces smart people into thinking they can’t lose.
成功とはやっかいな教師だ。賢い人たちに「次は失敗できない」と考えさせてしまうからだ。

マイクロソフト創業者 ビル・ゲイツ氏の言葉です。

まさに今のマイクロソフトは過去の成功、つまりコンフォートゾーンから抜け出し、失敗を恐れず、自らを再起動、創業期のベンチャースピリットを発揮する段階にあると言えるのかもしれません。

剣道や茶道などの修業における修行の段階を表す「守・破・離」という言葉があります。「守」、守る、は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階。「破」、破る、他の師や流派の教えについても考え、良いものを取り入れ、心技を発展させる段階。「離」、離れる、は一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階。平野さんには「守破離」という言葉を花押にしてお送りしたいと思います。

第 6 回放送

創 発

[ ゲスト ]

ソフトバンク株式会社 法人事業戦略本部 新規事業戦略室 室長
クラウドカンパニー株式会社 代表取締役社長

  小川 昌宏(おがわ まさひろ)

今回の「花押」

© Calligrapher Nozomi Ichikawa

「創 発」

かつてよりアメリカ、カリフォルニア州 シリコンバレーに拠点を置く、Googleを始めとするIT企業が取り入れたユニークな働き方の制度の一つに20% Timeというものがあります。勤務時間の20%を本来の業務とは別に自分のプロジェクト、独自の研究に使ってよいという制度です。

かつては企業にとっての重要な競争源泉であるイノベーションは、他社より一日も早くクローズドで実現するのが定石でした。ところが、この20%によって本来業務を超えて社内と社外のリソースがよりダイナミックにつながりはじめ、やがて社内にも大きな変革をもたらすことになります。

"ビジネスを取り巻く環境は変化している。イノベーションのプロセスもクローズドからオープンにかわらなければならない” オープンイノベーションという言葉を最初に世に呈したカリフォルニア大学バークレー校のヘンリー・チェスブロー教授の言葉です。

オープンイノベーションの世界においては、明確なリーダーシップや厳格な指示命令系統がなくとも個と個が有機的につながり、自動的な秩序形成、或いは自律的な成長が生まれ、存在する個の総和以上の価値が創造される。つまりEmergence創発が起こり始めました。

「我が社は創発を促進できているか」「創発力を生み出す苗床となりえるのか」これこそが、これからの企業の競争源泉になるのではないでしょうか。

第 5 回放送

物 語

[ ゲスト ]

GLAMOROUS co.,ltd.
代表 / デザイナー

  森田 恭通(もりた やすみち)

今回の「花押」

© Calligrapher Nozomi Ichikawa

「物 語」

アートの力をデザインへ、デザインの力をアートへ

なにもない白いキャンパスにアートを描きだす、作者の内発的な表現欲求と技術への感動は、作者と鑑賞者の積極的な相関によって生まれた「物語」への共感と言えます。

一方、より多くの人に足を運んでほしい、より心地よく食事してほしい、気持ちよく効率的に仕事をしてほしい、そんな願いから、森田さんの元を訪れデザインを依頼するクライアントは、彼との対話、デザインという表現物を通じて、自分には見えなかった「物語」を手に入れます。

色や形だけでなく光や影、時に竹や瓦、金属でさえもストーリーテラーとして総動員され、やがて体験として描き出される物語の迫力に、クライアントさえも圧倒されます。

“あったらいいな、ないならば作ってしまえ、いや、ないものを作るのだ”

デザイナーとアーティストの間を絶え間なく行き来し、世界を飛び回る森田さんの独創への情熱と、紡ぎ出す新たな物語に期待が膨らみます。

第 3、4 回放送

三方よし

[ ゲスト ]

株式会社QQ English
代表取締役社長

  藤岡 頼光(ふじおか らいこう)

今回の「花押」

© Calligrapher Nozomi Ichikawa

「三方よし」

“例え他国へ商いに参り候ても、この商い物、この国の人、一切の人々皆々心よく着被申され候様(きかぶりもうしそうろうよう)にと、自分のことに思はず、皆人よき様(みなびとよきようにと)にと思ひ、高利望み申さず、とかく天道のめぐみ次第と、ただそのゆくさきの人を大切に思ふべく候”

宝暦四年(1754年)、近江国神崎郡(石馬寺町 現在の滋賀県五個荘町)の麻布(あさぬの)商 中村治兵衛宗岸の孫娘の婿、宗次郎に宛てた書き置きの一節です。 近江国、つまり現在の滋賀県域の出身で他国商いに従事した近江商人の精神「三方良し」の原典となった手紙だと伺います。 江戸時代から明治、大正期に渡って活躍した近江商人の「売り手よし、買い手よし、世間よし」の心得は、現代の「企業の社会的責任」、「持続可能な経営のあり方」に重要な示唆を与えます。

「売り手」働く従業員、従業員の家族や地域が満たされること、これが「買い手」の顧客満足を促し、自ずと社会満足につながるという「三方よし」の精神こそ、藤岡さんが、日本はもちろん、はるかフィリピン、中東、南米でも、身をもって実現しておられる揺るぎない経営理念であると感じました。

第 2 回放送

共 感

[ ゲスト ]

株式会社I&S BBDO
上席執行役員 メディア担当

  松井 薫(まつい かおる)

今回の「花押」

© Calligrapher Nozomi Ichikawa

「共 感」

モノからコトへ。コトから物語へ。物語から共感へ。

マーケティング、或いは広告の自動化が進む一方で、自動化ができない、テクノロジーにアウトソースできないスキルは我々、人間の共感力である気がします。

「早く広く告げる」という本来の広告の役割は終わったのかもしれません。今回の松井さんとの対話を通じて、顧客の感性に訴え、共感を促し、信頼という顧客とのきずな、相思相愛の関係を丁寧に作りあげるコミュニケーションこそが広告であるという学びを得ました。

松井さんには「共感」という言葉を花押にしてお送りしたいと思います。

第 1 回放送

独立不羈

[ ゲスト ]

株式会社 ニューズピックス / NewsPicks, Inc
取締役 CCO(Chief Content Officer)

  佐々木 紀彦(ささき のりひこ)

今回の「花押」

© Calligrapher Nozomi Ichikawa

「独立不羈」

1882年、明治15年。幕末、明治の啓蒙思想家であり、教育者。慶應義塾大学の創設者である福沢諭吉は、時事新報という日刊新聞を創刊しました。ほどなく「日本一」の高級紙になりました。(昭和11年、1936年)

その当時から、福沢は、「日本一の時事新報に広告するものは、日本一の商売上手である」とのコピーを掲げ、メディアの収益化、すなわち「広告ビジネス」を手がけていたそうです。

また実業家の社交クラブ、交詢社によるコミュニティー形成、マラソン大会、美人コンテストなどのイベント主催、連載社説を書籍化しコンテンツの二次利用を進めるなど、今となっては当たり前、いえ、今でも十分に参考となりえるメディア事業を行っていたと聞きます。

そこで福沢が掲げていた言論、報道の精神は、「独立不羈(どくりつふき)」でした。つまり政治や世論、利益、外部からの影響に縛られず、自らの理念で事をなすこと、でした。

佐々木さんには「独立不羈」という言葉を花押にしてお送りしたいと思います。

Special 2 回目

剣 山

[ ゲスト ]

株式会社マテリアル 代表取締役社長 
下町ボブスレーネットワーク GM

  細貝 淳一(ほそがい じゅんいち)

今回の「花押」

© Calligrapher Nozomi Ichikawa

「剣 山」

“要するに、イノベーティブな思想家とは、他者が一見関係ないと判断しそうな分野、問題、概念を結びつける人たちである” クレイトン・クリステンセン『イノベーションのジレンマ』

“低迷する経済を再生させるのはアントレプレナーによる新結合(Neue Kombination)である” ヨーゼフ・アロイス・シュンペーター 1912年『経済発展の理論』

日本には世界の競合を凌駕する「ものづくり」の技術やそれを支える人材が多くいます。一方、それらを結合させる力が弱いと言われます。プロダクトエンジニアリングに対して「プロジェクトエンジニアリング」の力とも言えます。

才能や技術を花に例えれば、プロデュース業、或いは企業経営も、華道に似ているのかもしれません。それぞれの花や草木の良さを見極め、適材適所でコーディネートし、全体としての作品を作り上げる力を、筆者は「剣山力」と呼んでいます。細貝さんには「剣山」という言葉を花押にしてお送りしたいと思います。

Special 1 回目

先 端

[ ゲスト ]

株式会社矢野経済研究所
代表取締役社長

  水越 孝(みずこし たかし)

今回の「花押」

© Calligrapher Nozomi Ichikawa

「先 端」

1994年出版以来、世界中の経営者、企業人の間で広く愛される不朽の名著「ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則」の著者ジム・コリンズはこう語っています。

“ビジョナリーリーダーとは「時を告げるのではなく、時計を作る」”

この言葉は、既存のゲームルールに乗っ取った判断をするのではなく、ゲームそのものを作るべきである、というメッセージにも解釈できそうです。そして矢野経済研究所の創業者、矢野雅雄氏は「標準を目指すな、尖った会社であれ」とおっしゃっていたそうです。今回は、「尖った会社」つまり「先端」という言葉を花押にして水越社長にはお渡ししたいと思います。これからの日本の未来を見据え、矢野経済研究所はこれからどのように尖っていくのでしょうか。そして、水越社長は、どのような「時計を作って」いくのでしょうか。楽しみです。