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モノづくり大田区の挑戦
下町ボブスレーを世界へ

中小企業相庁最新のデータによれば、日本には382万社の企業があり、その内大企業が1万1千社、残り99.7%が中小企業とされています。つまり、中小企業こそが日本経済の中核を担っているといっても過言ではありません。

東京都大田区、東大阪、諏訪湖周辺、浜松、これらは日本を代表する中小企業産業沖積地といわれます。自動車産業、小惑星探査機、新幹線、リニアモーター、東京スカイツリー。これら日本を代表する産業や技術を支えるだけではなく、世界のトップシェアを誇る製品を作り出す町工場、中小企業も少なくありません。

一方で、急がれる海外市場への対応、賃金格差、為替の変動、国内市場の回復の遅れ、川上インフレ、川下デフレ。この状況にあって、特にアジア地域を中心に生産拠点が海外に移転しています。

1983年当時、9,170社あった大田区の中小企業は今や、3,500社以下ともいわれます。そしてここに、技術や人材を束ねあげ大企業と繋ぎ、大きな一つの力に変えようと日々奮闘を続ける猛者がいます。

ザ・ビジョナリー~異才の花押~、今回のゲストは
下町ボブスレーネットワークプロジェクト推進委員会 ゼネラルマネージャー
株式会社マテリアル 代表取締役
細貝 淳一さんです。

ゲスト紹介

株式会社マテリアル 代表取締役社長 
下町ボブスレーネットワーク GM

細貝 淳一(ほそがい じゅんいち)

1966年生まれ。東京都大田区出身。1992年にアルミ材料を主軸に素材の販売から加工、最終製品までを手がける株式会社マテリアルを創業。大田区の町工場が中心となり、日本の技術だけで作る国産ボブスレーを開発し、冬季オリンピック出場を目指す下町ボブスレーネットワークプロジェクト推進委員会の委員長も務める。

今回の「花押」

今回の「花押」

© Calligrapher Nozomi Ichikawa

「剣 山」

“要するに、イノベーティブな思想家とは、他者が一見関係ないと判断しそうな分野、問題、概念を結びつける人たちである” クレイトン・クリステンセン『イノベーションのジレンマ』

“低迷する経済を再生させるのはアントレプレナーによる新結合(Neue Kombination)である” ヨーゼフ・アロイス・シュンペーター 1912年『経済発展の理論』

日本には世界の競合を凌駕する「ものづくり」の技術やそれを支える人材が多くいます。一方、それらを結合させる力が弱いと言われます。プロダクトエンジニアリングに対して「プロジェクトエンジニアリング」の力とも言えます。

才能や技術を花に例えれば、プロデュース業、或いは企業経営も、華道に似ているのかもしれません。それぞれの花や草木の良さを見極め、適材適所でコーディネートし、全体としての作品を作り上げる力を、筆者は「剣山力」と呼んでいます。細貝さんには「剣山」という言葉を花押にしてお送りしたいと思います。